何を考えて治療計画を立て、治療をしているのか?

治療計画
口腔内全体の検査が終わったら治療計画を立てます。
そのとき注意していることは、「自分だったらどうして欲しいだろうか?」ということです。もちろん歯科の知識があるのでベストの選択をしたいと考えます。

患者様が自分の年齢と離れているときはもう一つ考えます。「自分の家族だったら、親戚だったらどうしてあげるだろうか?」です。

すべての年齢の方に共通のベストの治療方法はないと考えています。年齢や体調を考えたとき、自分の祖父や祖母なら、父や母なら、兄弟なら、成長過程を考えたとき、息子、娘ならどうしてあげるかを考えて自分が考えるベストの治療方法をご提案しています。

治療計画だけではありません。治療過程にもこだわります。
拡大鏡を使って確実に見る。根管治療であればラバーダム(ゴムのマスクを歯につけて唾液で歯の中が感染しないようにする物)をする。CR充填であればZOO(口の中に溜まった水や唾液を吸い取る器械に特殊なZOOという装置をつけて歯が唾液で濡れてしまわないようにし、接着剤の性能を最大限に発揮する物)を使って防湿をしっかり行う。印象(歯型)を取る時には歯肉圧排(歯と歯茎の間に特殊な糸を入れてどこまで削っているかはっきりと技工士さんが確認できるようにする作業)を行う。トレーには各種印象材用の接着剤を塗って変形を最小限に抑える。印象材、石膏の混水比(水と粉を混ぜる量は材料によって決まっています)は正確に計量する、などです。
すべて自分が治療してもらうとしたら必ず行って欲しいことですから実際の治療でも行います。残念ながら自費と保険では同じ内容の治療過程はできませんが保険でもできるだけ精度の高い治療ができるように心がけています。

2月のおやつ ~中華風花巻~


材料
生地
薄力粉・・・200g
砂糖・・・大さじ1
ドライイースト・・・小さじ1
塩・・・ひとつまみ
牛乳・・・50cc
お湯・・・60cc
サラダ油・・・大さじ1
あん
長ネギ(万能ねぎ)・・・1/2本
ハム(ベーコン)・・・5~6枚
塩・こしょう
作り方
1.ボールに生地の材料のお湯、牛乳、サラダ油以外を入れます。菜箸で軽く混ぜ、お湯と牛乳を混ぜたものを
2~3回に分けて回し入れながら、さらに菜箸で混ぜます。
2.1が粉っぽさがなくなってきたらサラダ油を入れ、指先で生地をまとめるようにこねます。
3.全体に生地に油がなじんだら台にうつし手のひらで生地を押し出すように伸ばし手前にたたむのを2~3回
繰り返します。90度回して同じ事を繰り返します。
4.3の生地を丸めてボールにうつし、生地にかからないように上からぬれ布巾をかぶせ1時間ほど寝かせます。
生地が2倍くらいに膨れればOKです。
5.4を台に乗せ1cmぐらいの厚さの長方形に伸ばします。
6.長ネギはみじん切りに、ハムは5mm角ぐらいに切ります。2つを混ぜ、塩、こしょうをしっかりとします。
7.5の上に6をまんべんなく乗せ、端からくるくる巻いて行きます。
8.7を6~8等分ぐらいに切り、蒸気の上がった蒸し器で15分ほど蒸せば出来上がりです。

ポイント
今回のおやつは生地から作るので少しめんどくさそうですが作ってみると以外に簡単です。
中華まんの生地なので好きな具を入れれば色々アレンジでき、レパートリーも増え、とても便利です。
「おやつってなに?」はこちら
10月のおやつはこちら
11月のおやつはこちら
12月のおやつはこちら

歯医者も知らない歯科医師免許証の秘密

歯科医師免許証には「すかし」が入っています。
私の歯科医師免許証は「大蔵省印刷局製造」となっています。今は財務省でしょうか。
開業するときに銀行の方が「歯科医師免許の原本確認します」と言われて免許をかざしていました。
あとで、「何してたんだろ?」と思って同じようにかざしてみると「すかし」が入っているじゃないですか!
全く知りませんでした。偽造できないようになっているんですね。

保険と自費はなぜこんなに金額の差があるのか?

「自費が高すぎる」と言われることがありますがそれは違います。
保険が安すぎるのです。
保険診療の金額は国が値段を決めた診療報酬です。
医療費全体のうち歯科がもらえる額は約7%です。残り93%は医科ですので歯科医療費はほとんど予算がないというのが現状です。
予算がない中で診療報酬を決めているので、材料などは診療報酬で決められた金額が我々の仕入れ値の原価割れをおこしていることもしばしばあります。
今年の1月から「ファイバーポスト」という良い材料が保険でも使用できるようになると聞き喜んでおりましたが、決められた金額を見て愕然としました。
ファイバーポストの定価は1本1000円(税別)ですが国が決めた我々が請求できる金額は890円です。完全に原価割れですね。これは定価の2割引が販売価格だろうということで決められているようですが、800円(税別)で仕入れたとしても税込864円です。なんと原価率97%!ありえません。
仕入れ値で販売している小売業の方っていらっしゃいますか?
せっかく良い材料が開発され保険で使えるように認められても原価割れするような値段をつけられたら誰も使いません。
金属の被せ物も原価率は約80%です。
歯科医療はひとりひとりの方に手作業でオーダーメードの治療をご提供しています。この世に手作りのオーダーメードで原価率が80%なんてものが存在するでしょうか?
保険診療ではこのような原価割れが多々あります。その分は我々の持ち出しになってしまうためできるだけ安い材料を使おうとします。当然、精度は落ちます。できるだけ安く作ってくれる技工士さんに作ってもらおうとします。技術は二の次になってしまいます。時間をかければかけるほど赤字になるので早く一人の方を終わらせなければなりません。薄利多売にならざるを得ないのです。
「保険で良いものを」と頑張っておられる先生もいらっしゃいますが、かなり難しいです。というか無理ではないでしょうか。「保険の範囲内で良いものを」というのであれば話はわかります。
口は人の体の入り口です。口の中が健康になることで体全体が健康になることは証明されているのに健康保険では口の中の健康に予算を分けてくれません。この国は国民の健康についてどれだけ真剣に考えているのか疑問に思うこともあります。
消費税が上がって医療費も上げてくれるのかと思いきやどうもそうではなさそうです。歯科においては「保険で良いものを」というのは夢の話ですね。
自費は原価割れするような値段設定は当然していません。
学会やセミナーなどにしっかり参加して知識と技術を研鑽し、ひとりひとりの方としっかりと向き合い、時間をかけて良い技術と良い材料を使用し、技術の高い技工士の方に作ってもらう、そうなると自ずと費用は高くなってしまいます。
大半が愚痴になってしまいましたが、自費が高いのではありません。保険が安すぎるのです。

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