先日、大阪の歯科医院で歯科医師と歯科助手が書類送検されたニュースがありました。「歯科医師に指示された歯科助手がレントゲン撮影をした」ということです。
資格がなければレントゲン撮影をしてはいけないことを歯科医師は知っていたはずですが、知らなかった歯科助手は違法という意識もなく指示されるままにレントゲンのスイッチを押してしまったのではないでしょうか?
さて、この「レントゲン撮影は医師、歯科医師、診療放射線技師の3つの職種のみが行える」と定められているのは「診療放射線技師法」だそうです。歯科医師法だけ知っていればいいわけではないのですね。
歯科助手にどのような仕事をしてもらうかは、勤務先での経験が開業後のルーティーンとなっていることが多いと思われます。
勤務先で歯科助手がレントゲンスイッチを押していたら勤務医はそれが当たり前のこととしてインプットされ違法とは感じていないかもしれません。
違法行為を容認するつもりはありません。歯科医師は自分のスタッフに「知らない間に違法行為をさせていた」ということがないよう、また、歯科助手は違法行為をさせられることがないようにお互い注意が必要だと思います。
毎日の診療に加え治療技術の進歩に伴う勉強、それに加えて法律の勉強までするのは困難です。そんな時大きな力になってくれるのが歯科医師会です。
歯科医師会に入ってもメリットがないと言って歯科医師会に入らない方が増えていますが、歯科医師会のメリットをご存知ないのでしょう。歯科医師会では歯科医師に必要な様々な情報を共有できるようになっています。勉強だけではありません。労務、税務、医療管理など多岐に渡っています。それをうまく利用できるかは本人次第です。
今回のような歯科衛生士、歯科助手がしてもいい仕事ダメな仕事を歯科医師会では一覧でわかりやすくまとめてくれており、当院ではスタッフルームに掲示してあります。
歯科医師会に入会し正しい情報を共有することは自分のためでもあり、患者さんのためスタッフを守るためにも非常に重要なことだと思っています。
いつの間にか歯科医師会の宣伝になってしまいました。