歯が痛いのに鼻が悪いって言われたけど本当?

時々あります。
「上の奥歯が痛い」と言われた時。
歯を見ても異常がない、レントゲン撮影しても異常が見つからない・・・
噛んだ時に痛みがある、歯を叩くと上の奥歯何本かがまとめて痛い・・・
などの症状の場合、上顎洞炎(副鼻腔炎)を疑います。
鼻づまりが続いていたり風邪をひき始めたのと歯の痛みが出たのがほぼ一致する場合は鼻の炎症が歯に痛みを与えている可能性が高いです。そのような場合は歯を触っても治りませんので耳鼻科受診を勧めます。
上顎奥歯の根の先と鼻の穴の奥は非常に近い位置にあるのでお互いに影響し合うことがあります。
鼻だと思っていたら歯が悪かったり、歯だと思っていたら鼻が悪かったりすることもあるのです。

インフルエンザ予防接種はした方がいいの?

歯科でインフルエンザの話?ってな感じですが、予防接種を受けていたにもかかわらず年末にインフルエンザにかかり休診を余儀なくされたのでちょっと記載しておきます。
結論から・・・インフルエンザ予防接種は受けましょう!
インフルエンザは飛沫感染(唾やくしゃみ、咳で飛び出したウイルスを吸い込む)と接触感染(ウイルスを含む唾や飛沫が付いた手で目や鼻、口に触れる)でヒトからヒトに感染します。飛沫感染はマスクをしていない感染者が2メートル以内の近距離にいる場合他者に感染します。
インフルエンザウイルスの潜伏期間は1〜3日です。一般的に症状が出てから7〜10日前後で回復に向かいますが、解熱してから2〜3日の間は感染力が非常に高いのが特徴です。
A型は病原性が強いため小児や高齢者で重症化しやすく大流行が多いのが特徴で、12月中旬から流行し始め2月くらいまで続きます。B型はA型と比べて発熱の程度は軽度ですが消化器系の症状が出やすいのが特徴で、2月くらいから流行し始め5月の連休あたりまで続きます。
インフルエンザ治療薬は発症から2日以内あるいは可能な限り速やかに投与開始することで症状の持続時間が短縮し重症化を防ぐことができます。また、予防効果もあることからハイリスク患者さんの家庭内、施設内でインフルエンザ患者さんとの接触があり予防接種をしていない方には短期間の予防内服として処方されることがあります。
インフルエンザワクチンの接種は毎年必要です。感染予防効果は60%程度と言われています。しかし、予防接種者は重症化を避けることができます。ワクチンは接種後2〜3ヶ月有効ですがそれ以降は効果が落ちてしまいます。
しかしインフルエンザは感染しやすく、時に重症化するためワクチンによる感染予防は非常に重要です。接種している本人を守るだけでなく高齢者や子どもなど身近にいる重症化しやすい人の感染リスクを下げることも証明されています。ですから高齢者や小さなお子さんのいる家庭では家族全員がワクチン接種することが望ましいとされています。
参考文献 月刊 糖尿病ライフ さかえ 2017年1月号 特集1 インフルエンザと糖尿病より 抜粋、要約

足で物を移動させるなんて行儀が悪い!?

以前ネットの投稿で「歯科医院のスタッフが足でゴミ箱を蹴って移動させていた。なんて行儀の悪いスタッフだ!」という書き込みを見たことがあります。
一般的には行儀が悪いこの行為ですが、実はあのゴミ箱「キックバケツ」という名前が付いています。文字通り蹴ってゴミを入れやすい場所に移動させて使うゴミ箱なんです。
治療中は手でゴミ箱を触ることはできません。手が不潔になるからです。スタッフもグローブをはめて治療の手伝いをしているので不潔なゴミ箱を手で触ることができません。ですから診療中の物の移動は足で行うことが多いのです。歯科のスイッチ類も手を使わなくても操作できるように足元に集中して設置されていますので足での操作は案外多いのです。決して行儀が悪いわけではありませんのでご了承ください。
写真はフットスイッチです。歯を削る機械のスイッチ、スピード調整、正回転逆回転、背もたれの上げ下げ、水を出したり止めたり、電気を点けたり消したり足だけであらゆる操作ができるように設計された優れものです。