口から始まるアンチエイジング〜オーラルフレイル検診〜

「オーラルフレイル」「口腔機能低下症」という言葉を聞いたことがありますか?

「全身の機能低下は口から始まる」と言われています。

老化は自覚症状なく始まります。

「フレイル」と言われる機能低下が始まる前の段階であれば元の健康な状態に戻すことができます。そこで注目を浴びているのが「オーラルフレイル」という口の機能が低下する前の段階です。

オーラルフレイルの段階で早期発見、早期介入できれば口腔機能の低下を遅らせることができます。

50歳以上の方は健康保険で口腔機能低下症の検査をすることができるようになりました。逆瀬川駅前のあが歯科医院でも検査が可能です。

検査項目は

1舌苔付着度 2口腔乾燥 3残存歯数 4舌口唇運動機能 5舌圧 6咀嚼能率 7嚥下機能アンケート

以上7項目です。このうち3項目以上が基準値を下回ると口腔機能低下症と診断されます。

検査で基準値を下回る項目を早く見つけることができれば早めの対策が可能です。

グラフの赤い曲線が理想的なカーブです。

ピンク色の範囲で口腔機能が発育していきます。点線のカーブは口腔機能が十分に発育していない状態、いわゆる口腔機能発達不全症と呼ばれます。

緑色の範囲で年齢とともに口腔機能も下がっていきます。点線のカーブが早く口腔機能が衰える状態、いわゆる口腔機能低下症です。

どちらも適切なトレーニングで理想的なカーブを描くようにすることが可能です。

50歳を過ぎたら年に1回は口腔機能検査を受けましょう。

 

感染対策〜器具の消毒・滅菌〜

器具の消毒・滅菌はとても重要です。

その中でも一番最初の「洗浄」が最重要過程です。

歯科領域では「洗浄」で使用される薬液に「洗浄・消毒」が同時に行えるものが多数販売され使用されていますが「消毒」効果のある薬剤を使用すると血液やタンパクが凝固して器具にくっついて取れなくなってしまい「洗浄」できません。「洗浄」と「消毒」を同時に行うことは不可能ですので別々の工程で行わなければなりません。

あが歯科医院では「洗浄」効果が非常に高いMEEBウォッシュを使用し確実に血液・タンパク汚れを除去してから温水洗浄、高圧蒸気滅菌を行いみなさんに案して治療を受けていただけるようにしています。

夏場の水分補給

脱水予防のためには十分な水分補給が必要になります。

熱中症予防のためには水分だけでなくナトリウムやカリウムの喪失を補うことが大切です。

熱中症予防のために市販のスポーツドリンクで水分補給しようとする方も多いと思いますが、スポーツドリンクは糖質量が多く、脱水予防のメリットより血糖上昇のデメリットが上回ることがあります。また、多くの糖が含まれているため虫歯のリスクが高まります。

1日3食をしっかり食べていれば無糖の水やお茶で十分に水分補給できることがほとんどです。私のオススメはミネラル麦茶です。

また、ナトリウムを補給するため塩飴を摂取する方もあります。1日に1〜2個ならいいですが5個以上食べると塩分の過剰摂取になるため注意が必要です。

月刊糖尿病ライフ さかえ 7月号改編

第133回日本補綴歯科学会

宝塚市のあが歯科医院は毎年日本補綴歯科学会に参加しています。

今年は幕張メッセで開催されました。オンラインでも参加できましたが、昨年オンラインからの質問が割愛されてしまい非常に残念な思いをしたので休診して参加してきました。現地にいると発表者に直接質問できるのがやはり大きなメリットです。

今回の専門医リレーセッションで最も衝撃的だったのはフィニッシュラインです。被せ物を作るときに歯をどこまで削るか?ということです。

「審美領域や止むを得ない事情がない限り原則として歯肉縁上にフィニッシュラインを置く」となりました。私が学生の頃(約30年)は「フィニッシュラインは歯肉縁下0.5ミリとする」だったので全く異なります。

L8020乳酸菌を発見された広島大学の二川先生とも直接お話できました。L8020乳酸菌は虫歯のないヒトから分離された善玉菌で歯周病菌や虫歯菌などの悪玉菌を減らす作用があります。

口の中には800種類くらいの菌がいますが悪玉菌は約1%です。殺菌作用の強い洗口剤は善玉菌も悪玉菌も殺してしまいますがL8020マウスウォッシュは殺菌剤ではなく善玉菌を増やして悪玉菌を減らすものです。

2週間の連続使用で悪玉菌を約80%減らすことができるそうです。