インプラントも歯周病になる!?

「インプラントを入れたら一生もので歯周病にはならない」ということは決してありません。
インプラント周囲の粘膜は防御機構が十分でないため感染に弱いのです。
インプラント周囲の歯茎は普通の歯の周りの歯茎よりも防御機能が劣っている(細胞交代が3倍遅い)と考えられており、より厳密なプラークコントロール(歯磨き)が必要です。
ですから、「歯磨きするのめんどくさいし残ってる歯を全部抜いてインプラントにした方が楽じゃない?」なんて考えている方には決してインプラントはお勧めしません。インプラントはご自分の歯よりも丁寧にしっかり歯磨きし、確実に定期検診を受けていただかなければならないからです。
定期的なメインテナンスを行わなかった場合、インプラント周囲粘膜炎は発症率が増加するといわれています。よってインプラントは手術して歯が入って終わりではなくメインテナンスが極めて重要なのです。
歯周病で歯を失った方はインプラント周囲炎のリスクも高いという報告があります。
インプラントを入れた後のメインテナンスについてしっかりした説明を受けていない方も多くあるようなので注意が必要です。
インプラント周囲炎を予防するためには1にも2にもプラークコントロール(歯磨き)が重要です。
当院でインプラントをお勧めする方は当院でのブラッシング指導、歯周病治療を受けていただいた方で、しっかりしたプラークコントロール(歯磨き)ができることが確認できた方のみです。せっかくいいものを入れていただくのだからできるだけ長く快適に使用していただきたいと思います。
美味しく食べて健康に!
インプラントを入れている人はフッ素入り歯磨き粉を使ったらだめなの?」はこちら

入れ歯のお手入れどうするの?

  • 食後は入れ歯専用のブラシでこすり洗いしましょう
  • 毎日入れ歯洗浄剤に浸け置きしましょう(熱湯消毒はできません)
  • 定期的に歯科医院で汚れや破損、適合状態のチェックをしてもらいましょう

入れ歯も歯と同じように汚れます。
食べかすが付きます。
歯垢(プラーク)が付きます。
歯石が付きます。
着色汚れが付きます。
食事をしたら入れ歯も磨く必要があります。
まず、流水下で写真のような入れ歯専用のブラシを使って食べカスを洗い落とします。この時、入れ歯を落下させて洗面所に当てると入れ歯が壊れることがあるので、洗面所に水を張っておくと落として破損することを予防することができます。
入れ歯をブラシで洗う時、歯磨き粉を使用すると細かい傷が付きますので使用しないでください。使用する場合は写真のポリデントフレッシュクレンズのような入れ歯専用の物を使用してください。
就寝前には写真のような入れ歯洗浄剤を使用してください。コップにお風呂の温度くらいのお湯と入れ歯を入れて入れ歯洗浄剤を投入します。そのまま朝までつけ置きで大丈夫です。朝起きた時、入れ歯用ブラシを使って流水下で入れ歯を洗い入れ歯を装着してください。
入れ歯洗浄剤は毎日使用してください。
入れ歯洗浄剤で十分な除菌ができますので熱湯消毒はしないでください。入れ歯が変形することがあります。
こびりついた着色、歯石になってしまった物やどうしても取れない汚れは無理に自分で取ろうとせず、歯科医院でご相談ください。
歯科医院は市販されていない入れ歯専用のぬめりや石灰化物を除去する薬剤、強力な超音波洗浄機、入れ歯専用の研磨の機械を持っています。
入れ歯の歯がすり減ったり、知らない間にヒビが入っていたり、歯茎と入れ歯の間に隙間が出来てきたりすることがあります。定期的に歯科医院でチェックしてもらっていつも快適に入れ歯が使用できるようにしてもらってください。
美味しく食べて健康に!

顎関節症ってどんな病気?

顎関節症の主な症状は「あごが痛い」、「口が開かない」、「あごを動かすと音がする」の3つです。
昔は「咬み合わせが悪いと顎関節症になるのでかみ合わせの調整をしないといけない」、と言われていました。
今では研究が進み、2000年頃からかみ合わせが悪いからなる病気ではなく様々な原因が重なり合っておこる症状だということがわかっています。
また、顎関節症は進行する病気ではなく時間の経過とともに症状が軽くなることがわかっています。
ですから、積極的にかみ合わせを調整するようなことはありません。
痛みがあれば痛み止めを飲んでいただき、あごの筋肉を酷使しないように日常生活に気を付けていただくだけで症状は軽減していきます。
具体的には、あごの筋肉のマッサージ、ガムやスルメなどを噛まない、口を大きく開けないなどです。
ただ、他の疾患との鑑別(判別)も必要なので、顎の異常を感じたときはかかりつけの歯科医院で診察してもらってください。
顎関節症についてもっと詳しく知りたい方は日本顎関節学会のページをご覧ください。
http://kokuhoken.net/jstmj/publication/file/guideline/primary_care_guideline.pdf
「スポーツ用マウスガードについて」はこちら

メールでもご予約いただけます

ホームページの「ご予約」の予約フォームからご予約いただくことができます。
初めての方限定ではありません。
どなたでもご利用いただけますので休診時間や休診日で電話がつながらない時にはお気軽にご利用ください。

できるだけその日のうちに返信するようにしていますが、夜のお問い合わせの場合は次の日のお返事になりますのでご了承ください。
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審美治療ってどんな治療?

「審美治療ってどんなことするんですか?」というご質問をよくいただきます。
日本歯科審美学会では、
「歯科審美学とは、顎口腔系における形態美・色彩美・機能美の調和を図り、人々の幸福に貢献する歯科医療のための教育および学習に関する学問体系である(日本歯科審美学会教授要綱)」と定義しています。
ですからわれわれ歯科医師が行っている審美治療とは見た目の美しさを追求しているだけではありません。
見た目が美しいだけで機能しないものは審美的なものではありません。
形が美しい、色が美しい、しっかりと機能する(発音ができる、食事ができるなど)という事を踏まえた治療の事を審美治療と称しています。
ですから歯科医院で日常行っている治療のほとんどが審美治療なのです。
特殊な治療ではありません。
ただし、健康保険では「形態美」「色彩美」「機能美」の調和は求められていない為、どれかが犠牲になる、(主に色彩美ですが)ということが生じてしまいます。
すべての調和をしっかり図り美味しく食べて健康に過ごしていただく為にはある程度自由診療が必要になってしまいます。
審美歯科についてもっと詳しく知りたい方は日本歯科審美学会のホームページをご覧ください。
https://www.jdshinbi.net/
審美歯科というと「美容」と誤解されることがよくあります。
歯科治療において「審美」は日常的に考えられています。
オールセラミックが全ての審美治療ではありません。
保険治療で用いるプラスチックのムシ歯を詰める材料でも10種類以上の色が揃えられています。
自然な美しさを求めていなければ1種類で十分なはずです。
より機能的で、より自然なものを追い求めていくと、自然と「審美治療」にたどり着くものだと考えています。
出来上がりが自然なものを審美治療といい、材料は二の次ではないかと思います。
自然な美しさを求める材料には、プラスチック、ハイブリッド、セラミックと様々な材料があります。
それぞれに特徴があり、ムシ歯の大きさや、患者様のご要望などにより材料は選択されます。
また、矯正治療も選択肢に入るでしょう。
審美を考えなければ、ムシ歯がなくなればOK。かみ合わせさえよければOK。
ということになりかねません。
他人から、見た目に自然でどこを治療したのかわからない、気付かれない、
自分でもどこを治療してもらったのか忘れてしまった、説明してもらったけどどこを治したのか全然わからない、というのが審美治療だと思います。
一昔前は前歯に金の修復物を入れることもあったのです。
現在の感覚では前歯に金属が見えるのは美しいとは考えられません。
ですから審美的なものは自費でしかできないということはありません。
保険でもある程度の審美修復は可能です。
ただ、健康保険は様々な規制があるため、全ての審美治療を保険で行うことは現在のところ不可能です。
詳しくはご相談ください。
写真は横向きになっていて見にくいですが左がbefore右がafterです。同一人物です。