日本補綴歯科学会に参加してきました

6月の16、17日の二日間、岡山で開催された日本補綴歯科学会に参加してきました。
補綴歯科とは、見た目や噛み合わせをクラウンや入れ歯など人工の歯で補う治療法のことです。
日本補綴歯科学会のホームページはこちら
年に1回の全国大会は日本中から会員が集まり最新の知見や実験データなどを持ち寄り発表します。
新しい治療方法の手順の若干の修正があったり、適応症の解釈、入れ歯の治療の指針が提案されたりと、興味深い内容で盛り沢山です。
今回はファイバーポストを利用した歯台築造のハンズオンセミナーも受講してきました。ファイバーポストの有効な除去方法もバッチリです。
また、口腔乾燥症の方にオススメの義歯安定剤が来週から新たに販売されるという情報もありました。
義歯安定剤は唾液が出ていることを前提に開発されているため、口腔乾燥症の方には使用が困難です。また、ベッタリついたら剥がれにくいので菌の温床になってしまうこともあります。そこがクリアされた新しい義歯安定剤の販売は楽しみです。
情報も技術も日進月歩で歯科の世界では、今や10年一昔ではなく5年一昔と言われています。
しっかり知識のアップデートと整理をしておかないと「まだそんなことやってるの?」という状態になってしまいます。
毎年参加していますが学会に参加すると全国の頑張っている歯科医師に囲まれ気分新たに明日も頑張ろう!と元気になれます。

日本補綴歯科学会に参加してきたっていうけど補綴って何?

今年は金沢で全国大会が開催されました。
一般の方には全く聞きなれない言葉です。補綴=ほてつ と読みます。
補綴とは、歯が欠けたり、無くなった場合にクラウン(かぶせ物)や入れ歯、インプラントなどの人工物で補うことです。
日本歯科補綴学会は、この補綴(ほてつ)による治療に使う新しい材料や治療技術を開発,研究し,その治療によって,噛める,しゃべる,飲み込むといった機能の回復と見た目の自然観を回復することで健康が維持されることを通して、国民の健康長寿にさらに貢献できることを目指しています。(日本歯科補綴学会のホームページより引用)
大学を卒業してすぐ、歯科補綴学第一講座に入局し補綴学会に入りました。入った当時は年に1回の全国大会で各地に旅行に行く程度の感覚で参加していました。
独立開業してから学会に対する姿勢が自然と変わりました。
治療方法や材料は日進月歩で、学生時代にはなかった材料や治療方法があります。習っていない物は自分で学習し身につけるしかありません。メーカー主導のセミナーは、やはりメーカーの販売する材料の宣伝が主になってしまいます。
普段行っている治療が正しく行えているか、漏れはないか、の確認に学会は非常に役立ちます。年に1度の全国大会、関西支部の支部会には参加して、自分のスキルアップを図っています。
来年は横浜です。