最近の顎関節症の考え方

顎関節症の治療指針2018が出されています。
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顎関節症は咀嚼筋(顎を動かす筋肉)の痛み、顎の関節の音、口が開けにくい、口を動かしにくいなどの症状をまとめた診断名です。
発症メカニズムは不明なことが多いのです。
治療の進め方は日常生活に困らないほどに症状を回復させることです。
顎関節症は時間経過とともに改善し、治癒していく疾患であることが示されています。自覚症状は保存的治療によって良好に緩和することがほとんどです。
そのためできるだけ保存的で可逆的な治療を行うことが推奨されています。
基本治療を1〜3ヶ月行っても改善しない場合はMRI撮影を行ったり専門的治療が必要な場合があるとされています。
ただ、鑑別しなければならない疾患もありますので気になるときはかかりつけの歯科医院で相談してください。

顎関節症ってどんな病気?

顎関節症の主な症状は「あごが痛い」、「口が開かない」、「あごを動かすと音がする」の3つです。
昔は「咬み合わせが悪いと顎関節症になるのでかみ合わせの調整をしないといけない」、と言われていました。
今では研究が進み、2000年頃からかみ合わせが悪いからなる病気ではなく様々な原因が重なり合っておこる症状だということがわかっています。
また、顎関節症は進行する病気ではなく時間の経過とともに症状が軽くなることがわかっています。
ですから、積極的にかみ合わせを調整するようなことはありません。
痛みがあれば痛み止めを飲んでいただき、あごの筋肉を酷使しないように日常生活に気を付けていただくだけで症状は軽減していきます。
具体的には、あごの筋肉のマッサージ、ガムやスルメなどを噛まない、口を大きく開けないなどです。
ただ、他の疾患との鑑別(判別)も必要なので、顎の異常を感じたときはかかりつけの歯科医院で診察してもらってください。
顎関節症についてもっと詳しく知りたい方は日本顎関節学会のページをご覧ください。
http://kokuhoken.net/jstmj/publication/file/guideline/primary_care_guideline.pdf
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