入れ歯のお手入れ方法

BPS
非常事態宣言で外出しにくくなり、歯科医院でのメインテナンスも受けられない方が増えているのではないでしょうか?

口の中の健康は全身の健康に直結しています。

毎日の歯磨きに加えて入れ歯を使用している方は入れ歯のお手入れも非常に重要です。

入れ歯のお手入れ方法について動画にまとめましたので入れ歯を使用している方、ご家族が入れ歯を使用している方、介護関係のお仕事をされている方、是非ご覧いただきまして参考になさってください。

リスクのある患者様のBPSは中断するのか?

昨日、兵庫県歯科医師会館でのセミナーに参加してきました。
薬剤関連顎骨壊死のポジションペーパー(治療指針)が4年ぶりに改定され、その解説とパネルディスカッションです。
薬剤関連顎骨壊死は約10年前に報告されBPS製剤を抜歯の際に休薬するかどうかが問題となっていました。
BPSとはビスフォスフォネート製剤のことで骨粗鬆症やガンの治療に使用されている薬です。
今回は歯科の先生だけでなく整形外科の先生にもご講演いただきました。
前回のポジションペーパーとかなり内容は変更されたと感じます。
比較的新しい病態は症例の蓄積により対応方法が少しずつ変わっていくので常にブラッシュアップしておかないと古い考えのまま対応してしまうことになってしまいます。
薬剤関連顎骨壊死は1000人に1人の割合で起こるといわれています。起こったとしても半年から1年かけてほとんどの症例が治るそうですので闇雲に怖がる必要ありません。
抜かなければならない歯はいつまでも置いておいた方がリスクが高まります。
BPS製剤やデノスマブは骨粗鬆症に非常に有効なお薬ですので骨折のリスクの高い方はしっかりと使用していただきたいと思います。
我々はしっかりお薬手帳を確認して主治医の先生と相談させていただきます。

BPS認定歯科医師って肩書きがあるけどBPSって何?

BPS
BPSとはBiofunctional Prosthetic Systemの略です。生体機能的補綴システムと訳されていますが何のことかわかりませんね。
BPSはリヒテンシュタインに本社があるイボクラールビバデント(http://www.ivoclarvivadent.jp/jp/)という会社とヨーロッパの歯科大学、開業医が共同で開発した高品質な入れ歯を製作するためのシステムです。このシステムが最も得意とする分野は総入れ歯です。欧米の多くの歯科大学はこのシステムを取り入れており、現在、日本でも9大学が認定大学となってこのシステムでの入れ歯の作り方を教育しています。今後増えてくると思われます。
入れ歯の重要な役割は健康な歯の時と同じように話をしたり食事ができたりすることです。
BPS入れ歯の特徴
①食事の快適さ
食事や話をする時の舌、粘膜、筋肉の動きを正確に調べて入れ歯が最も安定する位置に入れ歯を作りますので動きが少なくはずれにくいです。正確な噛み合わせを調べることにより上下の歯でしっかりと噛むことができ食事が快適です。
②口元の美しさ
BPSで使用する人工歯は日本で使用されている中でも最高級のものでドイツのデザイナーがデザインしイタリアで製造されています。一人一人の口元に合わせて歯並びを変え、歯茎の色も変えることが可能です。入れ歯っぽくない入れ歯が作れます。
③安全性と長期予後
BPSで使用する材料はヨーロッパの安全基準に合格した1社のみが製作し品質管理を行っています。環境ホルモンも従来の入れ歯の材料の3分の1に抑えられています。十分な強度があり入れ歯表面に着く細菌の増殖が少ないため匂いがつきにくく変色しにくい材料です。
④システム・実績
特別な教育を受けたBPS認定歯科医師とBPS認定歯科技工士のみが作ることができる入れ歯です。決められた技術と材料を使用し認定歯科医師と認定歯科技工士がしっかりした協力体制を作り患者様のご要望にお応えします。
⑤費用
BPSは健康保険の適応がありません。医院によって価格の違う自由診療です。当院での価格は片顎35万円(税別)です。

入れ歯の難易度には個人差があります。どなたでも完全に満足していただくことは難しいですし、治療後の機能回復の力には個人差があります。その個人差の中でも最も良いものを選んでいただき美味しく食べて健康に過ごしていただきたいと存じます。