コンジスイってなんだ?!

聞いたことありますか?
「今治水」と書くようです。
私は全く知らなかったのですが「歯が痛いときに塗る薬だ」と患者様から伺いました。
「歯の痛みに塗って効く薬なんてあるのか??」と思って調べてみると
なるほど、歯の神経の鎮静作用がある成分が入っていますね。
これは決して「虫歯治療薬」ではありません。説明書にも明記されています。
虫歯で痛みが出たときにその痛みを和らげる作用がある薬だと思われます。
これを塗って「痛みが治まったから虫歯が治った」と勘違いしないようにお願いします。
虫歯になってしまったら歯科医院でないと治療はできません。
歯茎には使ってはいけません。虫歯でできた穴に使う薬です。
使用上の注意をよく読んで使用し、早めに歯科医院で診てもらってください。

根管治療よりインプラントの成功率の方が高いから抜歯してインプラントにしましょうと言われた!?

時々相談されることなんですが・・・
根管治療、インプラント治療それぞれ素晴らしい治療方法です。
しかし、そもそも根管治療とインプラントを比較することに無理があります。
なぜか?
根管治療とインプラント治療は治療の目的が違うからです。
根管治療は歯を残すための治療。(虫歯治療などの保存学の一分野)
インプラントは歯がなくなった場所に歯の代わりになるものを作成する治療です。(入れ歯治療などの補綴学の一分野)
入れ歯とインプラントの治療成績を比較する、というのなら同じ分野の治療ですからまだわかりますが、
全く違う分野の治療の成功率の比較に何の意味があるのか疑問です。
根管治療ができるのであれば、まずは根管治療を行いできるだけ歯を保存する。
どうしてもダメで抜歯しなければならなくなった時にインプラントにするのかブリッジにするのか入れ歯にするのか考える。
というのが正しい順序だと思います。

スポーツ用マウスガードを希望される方へ

ラグビーや女子ラクロスなどでスポーツ用マウスガードの作成を希望される方が増えています。
よくあるご質問をまとめてみました。
虫歯がある場合は虫歯治療を行ってからマウスガードを作成します。先にマウスガードを作ってから虫歯治療を行うとマウスガードが合わなくなる恐れがあるからです。
虫歯治療は健康保険が使用できます。
マウスガード作成の期間について。
写真にある、青、白、黒は在庫がありますので型をとってから約1週間で完成します。他の色がご希望の場合は取り寄せになりますので期間がかかります。その他の色や作成期間については型取りの際にお問い合わせください。
スポーツマウスガードは消耗品です。一度作ったらずっと使い続けられるものではありません。ゆるんで外れやすくなってきたら新しいものに作り変える必要があります。
小学生の場合、平均して1年に1回作り変える必要があると言われています。
費用
(保険適用外)
小学生:3,000円(税別)(歯の生え換わりに応じて作り変えの必要があります)
中学生~大学生:7,000円(税別)
社会人:10,000円(税別)
調整料:1回500円(税込)(年齢問わず)
マウスガードが義務付けられているスポーツなどは下記ブログに詳しく記載しています。
2017年1月からラクロス男子も装着が義務化されました(白と透明以外の一見して装着がわかる色と指定されています)
「スポーツ用マウスガードについて」はこちら

歯が痛いのに鼻が悪いって言われたけど本当?

時々あります。
「上の奥歯が痛い」と言われた時。
歯を見ても異常がない、レントゲン撮影しても異常が見つからない・・・
噛んだ時に痛みがある、歯を叩くと上の奥歯何本かがまとめて痛い・・・
などの症状の場合、上顎洞炎(副鼻腔炎)を疑います。
鼻づまりが続いていたり風邪をひき始めたのと歯の痛みが出たのがほぼ一致する場合は鼻の炎症が歯に痛みを与えている可能性が高いです。そのような場合は歯を触っても治りませんので耳鼻科受診を勧めます。
上顎奥歯の根の先と鼻の穴の奥は非常に近い位置にあるのでお互いに影響し合うことがあります。
鼻だと思っていたら歯が悪かったり、歯だと思っていたら鼻が悪かったりすることもあるのです。

リスクのある患者様のBPSは中断するのか?

昨日、兵庫県歯科医師会館でのセミナーに参加してきました。
薬剤関連顎骨壊死のポジションペーパー(治療指針)が4年ぶりに改定され、その解説とパネルディスカッションです。
薬剤関連顎骨壊死は約10年前に報告されBPS製剤を抜歯の際に休薬するかどうかが問題となっていました。
BPSとはビスフォスフォネート製剤のことで骨粗鬆症やガンの治療に使用されている薬です。
今回は歯科の先生だけでなく整形外科の先生にもご講演いただきました。
前回のポジションペーパーとかなり内容は変更されたと感じます。
比較的新しい病態は症例の蓄積により対応方法が少しずつ変わっていくので常にブラッシュアップしておかないと古い考えのまま対応してしまうことになってしまいます。
薬剤関連顎骨壊死は1000人に1人の割合で起こるといわれています。起こったとしても半年から1年かけてほとんどの症例が治るそうですので闇雲に怖がる必要ありません。
抜かなければならない歯はいつまでも置いておいた方がリスクが高まります。
BPS製剤やデノスマブは骨粗鬆症に非常に有効なお薬ですので骨折のリスクの高い方はしっかりと使用していただきたいと思います。
我々はしっかりお薬手帳を確認して主治医の先生と相談させていただきます。